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結晶粒微細化 金属材料基礎講座(その14)
◆ 結晶粒微細化による強化:金属の強化方法のその4
金属原子は各結晶構造に従って配列していますが、一つの金属材料の全てが同じ結晶構造の向きでそろっているわけではありません。
特殊な製造方法で意図的にそのような材料(単結晶組織)を作ることもありますが、一般的な金属材料は図1のように結晶粒と呼ばれる粒子が多く見られる多結晶組織です。
図1.結晶粒の模式図
基本的にこの結晶粒の中では同じ結晶構造の向きで金属原子が並んでいます。そして隣の結晶粒ではその向きが異なります。
転位のすべり運動と結晶粒との関係についてです。この様子を図2に示します。
図2.転位のすべり運動と結晶粒界
転位が隣の結晶粒に移動するためには結晶粒界を通らなければなりません。しかし、結晶粒界を通過するためには通常よりも大きな応力が必要になります。
したがって、転位にとって結晶粒界は隣の結晶粒のすべり面に移動するための障害物になります。そのため、結晶粒界が多いほど、結晶粒が細かいほど転位を動かす応力が大きくなるため材料が強化されます。
結晶粒径と降伏応力の関係についてはホールペッチの関係式があります。降伏応力が結晶粒の平方根によって大きくなるという関係です。
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