
一般的に企業の最大の目的は営利です。利益から従業員の給与を含めた会社の維持費、株主への配当が割り当てられます。また利益余剰は内部留保として基本的にはさらなる会社の成長の為にストックされます。会社に勤めていると目先の仕事をしているだけでお給料が貰えます。 これは皆さんが日々の業務を漫然と行い、創意工夫や努力をしていないと言う事を示唆しているわけではありません。寧ろ目標達成のためにプライベートを犠牲にして働いている方も多いと思います。
一方で目の前の業務を処理する事が自身に課せられた使命だと思い込み、効率を深く考えず仕事に打ち込んでいるのも事実だと思います。与えられた業務を処理するだけで自動的に給与が入ってくるシステムに慣れきってしまうと、自発的なコスト改善意識を持って業務に取り組むレベルに到達出来ません。
自発的なコスト改善意識とは、自分の業務を常にコストと隣合わせで考える事です。ルーチンワークが多いと思ったら必要性、時短、省人化の可能性を検討したり業務課題を新たに見つけ出し取り組む等の直接的・間接的に利益に結びつく業務意識です。本来個々人が自発的に改善を意識した業務スタイルで仕事をするのが品質管理上は望ましいのです。
ISOなど関係なしに品質管理の教育とその本質の徹底は企業存続上必要不可欠です。従業員一人一人が企業本来の目的を改めて思い出しコスト改善マインドを持って日々の業務に取り組める企業が不況にも強い企業であることは想像に難くないでしょう。
仕事の処理だけに目が行ってしまうと仕事の意義や効率、コストインパクトなどの本質を考えず作業として処理してしまいます。その業務はもしかしたらムダかもしれないし改善すべきムラがあるかもしれません。当然ながらコストに影響しているわけですが淡々と”作業“をこなしていると最早その様な考えに行き着くことがありません。
派手で目を引くコストプロジェクトだけが会社の利益を左右するのでは無く日常業務での細かい改善の積み重ねが健康的なコスト体質を作る結果となります。日頃から節制して体調管理を行うケースと必要に迫られ、ムリなダイエットを行うケースのどちらが安定して健康を維持できるか考えると分かりやすいですね。
最初は今ある業務の3ム、ムダを省き、ムラを抑制し、ムリを無くします。余分にかかっていたコストが削減されます。そして慣れてくると最初から3ムを省いたプロセスを考案出きるようになります。コスト改善マインドが備わっていればコストを垂れ流してから修正するのでは無く、都度改善し、最初から低コストのものを発案出来るようになります。まずは日々の業務の中の3ムを意識するだけでも違ってくると思います。
企業側はコスト改善マインドを持つ為の教育、システム、組織、報酬の付与など環境を整える取り組みと社員への教育と実践を促す啓蒙をすべきでしょう。コストコストコストと夢に出てくるくらい言い続けないとなかなか定着しません。
コスト改善マインドを持つことは一人一人が経営者としての感覚を持つことに近いとも言えると思います。なかなか難しいことだと思いますがそれが出来る様になれば経験や実績は自動的に付随してきますし、高い市場価値をもった人材として評価される事でしょう。
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