...
ヒューマンエラー対策の視点 ヒューマンエラーの原因と対策(その3)

◆ヒューマンエラー対策の視点
【目次】
1.ヒューマンエラー対策の視点
2.フェールセーフ
【この連載の前回:ヒューマンエラーの原因と対策(その2)へのリンク】
1.ヒューマンエラー対策の視点
人間はミスをする生き物です。その前提に立って、ヒューマンエラーを防止するためには次のような視点で対策を行います。
- エラーが発生した作業自体を無くせないか。
- エラーが発生しないような仕組みややり方に変えられないか。
- エラーの発生確率を下げられないか。
- エラーが発生した場合、すぐに発見できるようにできないか。
- エラーが発生しても、不具合に繋がらないようにできないか。
“人間はミスをする”ことを前提とした考え方に「フールプルーフ」というものがあります。フールプルーフとは、人間は操作をミスしてしまう前提にたち、「何も知らない人が使っても大丈夫」「間違った使い方をしても大事に至らない」ように設計することです。幾つか具体的な例を見てみましょう。
- ふたが閉まっていないと動かない洗濯機
- ドアを閉じていないと動かない電子レンジ
- 人が便座に座っていないと水が出ないおしり洗浄機
- ブレーキを踏んでいないとエンジンがかからない車
日常生活の身近なところにヒューマンエラー防止の仕組みを見つけることができます。設計者には当たり前なフールプルーフの考え方ですが、この様な事例を認識しておくことで、ヒューマンエラー対策を考える際の参考にすることができます。
2.フェールセーフ
フールプルーフと似たような考え方に「フェールセーフ」という言葉があります。フェールセーフとは、機械や設備は故障するものという前提に立って、故障した場合に危険な状態にならないように設計することを言います。こちらも具体例を見た方が理解が深まるでしょう。
- 倒れると自動で消える電気ストーブ
- 停電すると下りた状態で止まる踏切の遮断機
電気ストーブは底面にプッシュスイッチがあり、地震などでストーブが転倒すると突起が飛び出し、これがスイッチと連動してストーブが消える仕組みになっています。また、踏み切りの遮断機は電気で動作していますが、停電などで電力が絶たれた場合、たとえ上がった状態であっても自重で自然と下がる仕組みになっています。製品自体が壊れた時や予期せぬ事態になった時に、安全な状態になるように設計すること。これをフェールセーフといいます。
次回に続きます。
◆【特集】 連載記事紹介:連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!
続きを読むには・・・
この連載の他の記事
現在記事
「ヒューマンエラー」の他のキーワード解説記事
もっと見る人間とは「エラーする生き物」 ヒューマンエラー対策の考え方
製品の生産や使用の過程での事故・不具合などトラブルの多くは、さまざまなヒューマンエラーが原因となって発生しています。今回は、ものづくりに携わる中でヒューマ...
製品の生産や使用の過程での事故・不具合などトラブルの多くは、さまざまなヒューマンエラーが原因となって発生しています。今回は、ものづくりに携わる中でヒューマ...
ヒューマンエラーを防ぐ組織・体制づくり ヒューマンエラーの考察(その4)
【連載の目次】 1. ヒューマンエラーの考察(その1)ヒューマンエラーとは 2. ヒューマンエラーの考察(その2)ヒ...
【連載の目次】 1. ヒューマンエラーの考察(その1)ヒューマンエラーとは 2. ヒューマンエラーの考察(その2)ヒ...
対策のレベル評価 ヒューマンエラーの原因と対策(その6)
◆ヒューマンエラー対策のレベル評価 【目次】1.ヒューマンエラー対策のレベル評価(1)レベルⅠ<検査管理>(2)レベルⅡ<結果管理>...
◆ヒューマンエラー対策のレベル評価 【目次】1.ヒューマンエラー対策のレベル評価(1)レベルⅠ<検査管理>(2)レベルⅡ<結果管理>...
「ヒューマンエラー」の活用事例
もっと見る小ロット・個別加工品のヒューマンエラー対策
【目次】 1、多発するヒューマンエラー2、ヒューマンエラー多発問題の考え方3、ヒューマンエラー多発対策手順4、ヒューマンエラー多発対策まとめ ◆ ...
【目次】 1、多発するヒューマンエラー2、ヒューマンエラー多発問題の考え方3、ヒューマンエラー多発対策手順4、ヒューマンエラー多発対策まとめ ◆ ...
プレス事故、労働災害の根本要因 中国企業の壁(その39)
前回の中国企業の壁(その38)は、中国企業の工場で起きた作業中の事故の状況について書きました。 この工場は、作業者には出来...
前回の中国企業の壁(その38)は、中国企業の工場で起きた作業中の事故の状況について書きました。 この工場は、作業者には出来...
ハインリッヒの法則の活用
ハインリッヒの法則は、アメリカの損害保険会社の社員、ハインリッヒが唱えた、事故、災害の発生率のことです。この人の名前、或いは、1対29対300の法則とも...
ハインリッヒの法則は、アメリカの損害保険会社の社員、ハインリッヒが唱えた、事故、災害の発生率のことです。この人の名前、或いは、1対29対300の法則とも...





