中小製造業の売上増加術(その2)

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【中小製造業の売上増加術 連載目次】

 

2.自社の特徴と価格情報を生かす

前回のその1に続いて解説します。
 

(1)自社の特徴を理解しておくこと

 
 販路開拓は、従来の飛び込み営業や電話によるコール営業などが難しくなってきました。その一方で、インターネットを活用した営業手法が効果的です。その為か、多くの会社でホームページやブログを作成して、将来の見込み客に対して自社のPR活動を進めています。インターネット上では、多くの会社の中から自社を選んでもらうために、どのような内容(コンテンツ)にすればよいのかが重要になってきます。この事への対応策は、インターネット業界でホームページやブログを活用した販売促進を提案する会社が一様に述べる差別化です。しかし問題の根本は、自社の本当の特徴が何かを理解できていないことです。これは、ホームページを見ても同様のことが言えると思います。ホームページ制作会社は、製造企業の業務内容や技術などを深く理解することができるものではありません。依頼をした会社側も一部の社員による検討であることが大半で、これでは自社の特徴を理解できていないわけです。
 
 前回の事例で紹介したプレス加工メーカーも、自社の特徴をあまり理解しているようには思えませんでした。具体的には、大型の油圧プレスを保有しており、大物の絞り加工が特徴です(関東地区の中小企業でこの会社ほどの大型油圧プレスを持っている企業は、他に2,3社しかありません。)ところが、会社としては、産学連携によって小物の精密部品加工に力を入れていました。その結果、確かにプレスによる精密部品を製作できるようになりました。
 
 しかし、参入しようとしている市場が求める精度には不十分で、このままでは市場参入が難しい状況にあります。このように自社の特徴を生かし、またこれからの自社のドメインをどこに置くのか、と言ったことなど将来を見据えた整合性を持つことが必要です。そのために、まず「己を知る」ことです。このときによく用いられる手法に、SWOT分析があります。SWOT分析は販売戦略を構築するために効果的な手法で、経営革新や経営改善の計画書などで活用されています。
 
               SWOT分析
 
 上記の表に示すようにSWOT分析では、外部環境から見て(機会:チャンス、脅威:不都合)、会社の強み、弱みを中心に項目を列挙するものですが、製品の面から見た強み、弱みも考えるこが必要です。また、以下の面からの検討も必要になります。
 
                            SWOT分析
 
 上記の表の管理技術面では、ものづくりに必要な生産性向上を図ることを目指します。その結果は、品質、納期、コストの3点に現れます。また、固有技術面では、各々の会社の持っている技術力です。それは、設計におけるノウハウ、加工技術、新技術の調達能力、商品を売る力などです。SWOT分析では、外部環境から見たその会社の強み、弱みということですが、これはあくまで比較対象がある中での検討になっています。
 
 このため、外部(市場)を移して考えた場合には、会社にとってチャンスであるものが脅威になることもありえます。例えば、現在の顧客において小ロットで短納期対応していると判断されても、顧客が変わるとそれが当たり前のものになってしまうようなことです。このようなことから、その会社における現在の環境を前提に販売戦略を考えるのではなく、自社の管理力・技術力に合った市場を探すという考え方も必要になるのです。そして、将来を見据えて固有技術を高めようとするならば、なおのこと市場を探していくことになるのです。SWOT分析を用いるにあたっても、多面的な掘り下げ方をして検討することが肝要です。
 
 次回は、中小製造業の売上増加術(その3)として、自社の特徴と価格情報を生かす(2)価格情報を生かすを解説します。
 
 

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