後工程はお客様 ものづくりと物流の同期化(その2)
◆ トラック合わせ生産とは
後工程はお客様という言葉があります。職種を問わず自分の仕事の後工程はすべてお客様であり、お客様のためになる仕事をやっていこうという趣旨です。
ものづくりと物流の同期化(その1)製造会社の物流で、製造会社で物流が軽視されがちだということをお話しましたが、この思想に基づけば間違った発想であると言わざるを得ません。もちろん、この思想がなくてもこの時代に物流を軽視することは企業経営にとってマイナスであることは言うまでもありません。
生産統制が取れていない場合、好き勝手にものづくりを行い、その結果として在庫に振れが出てしまう場合があります。その影響、特にマイナスの影響を物流が受けていることは改めなければなりません。
「トラック合わせ生産」という生産方式があります。これはその名の通り、出荷トラックに合わせた生産を行うことを指します。トラック1台が満車になるように生産を調整するのですが、ちょうどトラック1台分となる生産ロットを組むということです。
即ち、ものづくりが物流に同期化している典型的な例なのです。これはお客様へお届けする時刻から逆算し、トラック出発時刻や生産完了時刻、生産開始時刻などを決めていくことになります。
【トラック合わせ生産の例】
お客様到着 翌日14時
トラック出発 翌日11時
荷揃え完了 翌日10時
生産完了 翌日09時
生産着手 当日16時
このようにお客様到着時刻からさかのぼって各工程の時刻を決めていくのです。
いかがでしょうか。ものづくりと物流が同期化することで余分な在庫を防ぐことができるとともに、物流ロスも削減することが可能になるのです。一足飛びにこのレベルに達しなくても、まず物流が生産ラインから完成品を引き取るタイミングを決めることだけから始めても良いかもしれません。
次回に続きます。
続きを読むには・・・
この連載の他の記事
「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事
もっと見る工場内物流の三つの役割
生産効率を劇的に向上する工場内物流の三つの役割を、解説します。顧客のオーダーに基づき資材を調達して超短納期でものづくりを行い、効率的かつ低コスト物流にて...
生産効率を劇的に向上する工場内物流の三つの役割を、解説します。顧客のオーダーに基づき資材を調達して超短納期でものづくりを行い、効率的かつ低コスト物流にて...
サプライチェーンマネジメントの背景と効果実現に向けた考え方(その1)
1. サプライチェーン・マネジメントの狙い サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management・以下SCM)は、ITシス...
1. サプライチェーン・マネジメントの狙い サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management・以下SCM)は、ITシス...
SCM効率を評価するKPIの新提案 SCM最前線 (その14)
前回のその13に続いて解説します。 1. SCMの改善・改革 前回までの連載では、現在SCMには効率を適切に評価す...
前回のその13に続いて解説します。 1. SCMの改善・改革 前回までの連載では、現在SCMには効率を適切に評価す...
「サプライチェーンマネジメント」の活用事例
もっと見る競争に勝ち抜く秘訣 物流サイドからの情報発信 (その1)
1. 競争に勝ち抜く秘訣 物流業界は比較的おとなしい業界のようで、あまり自己主張を行わない傾向にある気がします。しかし突然「この価格では対応できな...
1. 競争に勝ち抜く秘訣 物流業界は比較的おとなしい業界のようで、あまり自己主張を行わない傾向にある気がします。しかし突然「この価格では対応できな...
工場物流の誤解とは (その1)
1. 生産工程と物流工程の違い サプライチェーンの主役はメーカーです。モノを調達し、生産を行った後にユーザーへと届けま...
1. 生産工程と物流工程の違い サプライチェーンの主役はメーカーです。モノを調達し、生産を行った後にユーザーへと届けま...
モチベーション向上の取組とは
1. モチベーション向上: マズローの定義に学ぶ 物流現場は人による作業に頼るところが大きい傾向にあります。ということは従業員のモチベーショ...
1. モチベーション向上: マズローの定義に学ぶ 物流現場は人による作業に頼るところが大きい傾向にあります。ということは従業員のモチベーショ...






