...
東レ ~ FCV用CF増産、航空機からシフト 水素エネルギー社会(その4)

◆水素エネルギー社会 連載目次
- 1. 燃料電池自動車開発
- 2. 船舶の次世代エネルギー源
- 3. 燃料電池自動車開発競争
- 4. 東レ ~ FCV用CF増産、航空機からシフト
- 5. 炭素繊維の地域ごとにおける消費用途の差
- 6. 水素協議会
- 7. JR東日本、水素燃料車両の開発・試験
- 8. ドイツの燃料電池鉄道車両とは
- 9. 低炭素社会とは
- 10. 水素の安全性 1
- 11. 水素の安全性 2
- 12. 水素社会への潮流
♦ CF生産~航空機から燃料電池自動車用途へ
東レが炭素繊維(CF)の生産割合を航空機用途から燃料電池自動車:FCVの高圧水素タンク用へ変える計画のようです。
ボーイング787は機体の大半がCFRPであり、主要部位を三菱重工、川崎重工、スバル等の日本のメーカーが製造しています。当然、東レの炭素繊維も大量に使われてきたところです。しかし2020年は、新型コロナウイルス蔓延(まんえん)の影響で航空機需要が大幅に落ち込み、東レにとって大打撃かと思っていた矢先、FCVの高圧水素タンク用へのシフトの発表がありました。
トヨタはこの2020年末、FCVの新型MIRAIを発売予定で本格的に市販を始めます。すでにこのための高圧水素タンク製造工場を同社の下山工場に設置しました。下山工場はエンジン工場でしたが、その工場をスクラップして、FCV車用のタンク工場を造ったわけです。
三菱重工は、2020年2月にボーイング787用主翼の1000号機向け出荷セレモニーを実施したところですが、生産数の鈍化は残念なところです。ただ、需要回復は数年、あるいは十数年かかるかもしれない状況で、東レのFCV高圧水素タンク用へのシフトの決断はごく当然のことでしょう。
写真は私がサイクリング途上に撮影した写真です。三菱重工の大江工場(ボーイング787用の主翼の1000号機向け出荷セレモニー実施)と東レの名古屋第1工場です。


三菱重工大江工場のほぼ対面には、写真の東レの名古屋第1工場があります。ここには、A&Aセンターが併設されています。
A&Aセンターは、次の2つから成ります。
・アドバンスドコンポジットセンター(ACC)
基材・成形技術開発
・オートモーティブセンター(AMC)
自動車向け先端材料ならびに成形・設計関連の総合技術開発
さて、北米における炭素繊維の最大の用途は、高圧タンク容器向けとのことです。昨年のプラスチック成形加工学会の年次大会での、東レの須賀常務(当時)の基調講演からの情報です。今回、東レの炭素繊維の用途シフトは、水素エネルギー社会が動き出していることを象徴する内容です。
水素エネルギー社会、次回は炭素繊維の地域ごとの消費用途の差についてです。
【出典】技術オフィスTech-T HPより、筆者のご承諾により編集して掲載
続きを読むには・・・
この連載の他の記事
現在記事
「環境負荷抑制技術」の他のキーワード解説記事
もっと見る水素社会への潮流 水素エネルギー社会(その12)
◆水素エネルギー社会 連載目次 1. 燃料電池自動車開発 2. 船舶の次世代エネルギー源 3. 燃料電池自動車開発競争 4. 東レ ~ F...
◆水素エネルギー社会 連載目次 1. 燃料電池自動車開発 2. 船舶の次世代エネルギー源 3. 燃料電池自動車開発競争 4. 東レ ~ F...
低炭素社会とは 水素エネルギー社会(その9)
◆水素エネルギー社会 連載目次 1. 燃料電池自動車開発 2. 船舶の次世代エネルギー源 3. 燃料電池自動車開発競争 4. 東レ ~ F...
◆水素エネルギー社会 連載目次 1. 燃料電池自動車開発 2. 船舶の次世代エネルギー源 3. 燃料電池自動車開発競争 4. 東レ ~ F...
水素の安全性 2 水素エネルギー社会(その11)
◆水素エネルギー社会 連載目次 1. 燃料電池自動車開発 2. 船舶の次世代エネルギー源 3. 燃料電池自動車開発競争 4. ...
◆水素エネルギー社会 連載目次 1. 燃料電池自動車開発 2. 船舶の次世代エネルギー源 3. 燃料電池自動車開発競争 4. ...
「環境負荷抑制技術」の活用事例
もっと見る【SDGs取り組み事例】株式会社日阪製作所が掲げる「CSRの樹」
持続可能な社会の実現に貢献できる体制の構築目指す 株式会社日阪製作所(大阪府大阪市) 目次 どんな業務もCSR活動の一つ CSRの樹「より高...
持続可能な社会の実現に貢献できる体制の構築目指す 株式会社日阪製作所(大阪府大阪市) 目次 どんな業務もCSR活動の一つ CSRの樹「より高...
【SDGs取り組み事例】脱炭素に向けたエコマテリアル、竹の集成材で住宅を 株式会社日建ハウジングシステム(東京都文京区)
古くから籠(かご)やザルといった日用品のほか、建築資材などとして利用されていた竹ですが、プラスチック普及に伴い利用も減り、竹林が放置された結果、日照不...
古くから籠(かご)やザルといった日用品のほか、建築資材などとして利用されていた竹ですが、プラスチック普及に伴い利用も減り、竹林が放置された結果、日照不...
【SDGs取り組み事例】「プラスチックの生涯設計」で持続可能な生産・消費社会目指す 本多プラス株式会社
一貫体制と高い技術力でプラスチックの魅力や価値を国内外に発信 本多プラス株式会社(愛知県新城市) 目次 1.「自ら考え」「自らつ...
一貫体制と高い技術力でプラスチックの魅力や価値を国内外に発信 本多プラス株式会社(愛知県新城市) 目次 1.「自ら考え」「自らつ...





