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特許権侵害 知財経営の実践(その37)
1. 知財の持つ価値
知財経営の実践については、その重要性が参考文献のように報告されています。〔1〕〔2〕知財の活用を、企業経営においては、常に意識しましょう。知財経営が有効となるのは、技術が自分の会社の強みとなる場合です。自社の強みを分析してみることが必要です。強みが技術にある場合は、知財戦略を考えてみましょう。
2. 知財経営:他社から特許権侵害の警告を受けた場合
製品を開発して販売したところ、他社から特許権侵害の警告書が届きました。どのように対処すればよいでしょうか?
3. 知財経営:特許権侵害の警告書が届いても冷静に対応しましょう
警告書が届いた場合でも、慌ててしまうことがないようにしましょう。警告書に、訴訟を提起するとかの文言があると慌ててしまいがちです。まず冷静になって、信頼できる専門家(弁護士・弁理士)に相談することです。日頃から相談できる外部専門家(弁護士・弁理士)とのネットワークをつくっておくことは重要です。
このような場合の重要なポイントとしては、以下です。最初に行うべきことは、警告の対象となっている特許権が存在するのか状態を確認することです。権利が消滅していないか第三者に移転していないかを確認します。このために登録原簿、特許広報、出願包袋(特許取得の際の資料)を取り寄せます。
4. 知財経営:特許侵害警告対策の流れ〔3〕
特許侵害警告が届いた段階で、すでに紛争の入口です。この警告書に対応することは、専門的なことです。したがって、専門家(弁護士・弁理士)に相談することが必要です。警告書を送付してきた相手方へのアクションを起こす前に事前準備専門家の活用による戦術の構築が重要です。特許権侵害であるとして、警告を受けたとする場合には、以下のような流れで検討してみましょう。
特許侵害の警告書を受領
↓
警告が有効か?確認する。
↓
警告が有効でない場合は、相手方に無効な警告と回答する。
警告が有効な場合
↓
クレームの要件に該当するか?
↓
クレームの要件に該当しない場合は、相手方に非該当と回答する。
クレームの要件に該当する場合
↓
出願前から実施(実施準備)をしていないか?
↓
出願前から実施(実施準備)をしている場合は、先使用権を主張する。
出願前から実施(実施準備)をしていない場合
↓
無効理由がないか?
↓
無効理由がある場合は、無効審判を請求する。
無効理由がない場合
↓
相手方も自社の特許を侵害していないか?
↓
相手方も自社の特許を侵害している場合は、クロスライセンス交渉をする。
相手方が自社の特許を侵害していない場合
↓
設計変更できないか?
↓
設計変更できる場合は、過去のライセンス料を精算する。
設計変更できない場合
↓
ライセンス交渉あるいは実施を中止する
5. 知財経営:特許侵害警告対策の留意点
上記の特許侵害警告対策の流れの中での注意点を以下で説明します。
・無効審判を起こす
相手方の特許の特許広報、出願包袋(特許取得の際の資料)を検討します。場合によっては、相手方の特許と類似した特許出願等がないか特許調査を行います。これによって相手方の特許に無効理由がある場合は、「無効審判」を起こします。無効審判で無効の決定を得られれば、相手方の特許権を消滅させることができます。しかし、無効審判の決定に対して不服があれば、相手方が、訴訟を提起する可能性があります。無効審判を起こす場合は、訴訟まで覚悟しておくことが必要です。
・クロスライセンス交渉
他社から特許権侵害の警告を受けた場合の対応策として、クロスライセンス交渉は有効な手段です。クロスライセンス交渉を行う前提としては、相手方も自社の特許を侵害していることです。クロスライセンスによって、相手方の特許と関係なく事業を実施することが可能となります。
次回に続きます。
【参考文献】
〔1〕特許庁「中小・ベンチャー企業知的財産戦略マニュアル2006」(H19.3)
〔2〕「戦略的な知的財産管理に向けて「知財戦略事例集」(2007.4特許庁)
〔3〕「中小・ベンチャー企業知的財産戦略マニュアル2006」
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