桃尾・松尾・難波法律事務所の皆様が、過去のシステム紛争案件にかかわる150の判例を調査して「裁判例から考えるシステム紛争の法律実務」という本を出版されました。本書を読むと世の中は大きく変化したのだなということを実感することができます。私がNECの営業をしていた25年前は、ソフト開発はハード販売のおまけ的な色彩が強く、ユーザの要求には素直に従うのが当たり前でした。リプレース案件などは大きな費用持ち出しをすることも多く、そのうち赤字分は取り戻すということで社内では無理やり通していました。ユーザ側の考え方もベンダに丸投げ状態で開発委託するのが一般的でした。そのときのイメージでシステム開発トラブルの責任はベンダ側にあると考えるユーザ企業も多いかと思いますが、本書を読むと最近はそうは問屋が卸さないようです。システム開発のトラブルで裁判に持ち込んでもユーザが勝つことは難しいことに加えて、たとえ裁判に勝ったからといってシステムが完成するわけではないから...